「連枝」はリレー回路のコンパイラです。
シーケンス(リレー)回路はマイコンが大変な速度で発達し、マイコン制御が複雑化する昨今
- 約束事の少なさ
- 気軽に設計に取り掛かれる。
- 誰でもすぐ回路図が読める。
等の理由で機械コントロールの世界で、シーケンサを中心にして、依然として重要な地位をしめているだけでなく、最近ではマイコンやパソコンの世界にも取り込もうという動きが加速しています。
「連枝」は、いくつものソフトウエアの組み合わせがありますが、
最も中心になるのが、ラダー回路図から(中間言語を経て)機械語への変換です。
(1) ラダー回路図作成エディター
(2) 画面上でのラダー動作シミュレーター
(3) 各種マイコンの機械語への変換ライブラリー
以上の内(1)、(2)を「連枝」本体とします。
(1)のコンパイルによって、(2)で使用する中間言語ができます。
この中間言語によって、CRTの画面上での動作のシミュレーションができます。
(3)の変換ライブラリー(本体と別売り)を加えることによって、
「連枝」のコンパイル機能により、対応するCPUに書込む.HEXファイルが完成します。
上図に示すように、ラダー回路図から中間言語への変換と、中間言語から機械語への変換はともにワンクリックで完了します。
また、回路図<->中間言語の相互変換も自由にできます。
- 「連枝」では、ニーモニックを回路図と同等に扱うことができ、(シーケンス)ニーモニックからも中間言語と機械語を得ることができます。
ニーモニック<->中間言語の相互変換も任意に行えます。
- 「連枝」では、PICについてはデバッガを用意しています。ターゲットの接点状態をリアルタイムでみることができます。
- PIC18Fシリーズは、タッチパネルと接続できますが、「連枝」(れんり)のパソコン画面をタッチパネルとして、PIC18Fシリーズのマイコン基板をコントロールできます。その時同時に、各接点状態をデバッガ画面でリアルタイムでモニターもできます。
○「連枝」(れんり)の特徴
- 論理ブロックのANB、ORB等、分岐等、回路設計の自由度が高くなっています。
- 接点設置、番号設定、コメント設定、線引きが任意の場所で任意の時間にできます。
従って、考えながら図面を構成でき、前もっての紙上での設計図が不要です。 - ほぼ使いたいだけの、タイマ、カウンタ数、リレー数を使用することができます。(※最大数は、CPUのRAM数に依存)
- 設計した回路を、コンパイルすると、[動作画面]ですぐにその動作を見ることができます。
マウスのクリックにより、任意の接点が動作し、電線の色が変わっていきます。 - さらに変換した機械語ファイルを、マイコンに書き込むと、簡単に同じ動作が得られます。(適応マイコンのRAM,ROM容量によって、タイマ、カウンタ、リレー数の制限が生じます)。
連枝の設計画面
回路設計画面
- Windowsの多画面を駆使して、自由自在にラダー回路の設計ができます。
- 回路図が即、コンパイル用の言語(L言語)です。
- 設計,コンパイル,デバッグ,ロム書きが一連のシステムになっています。
- 多重画面にしてどこからでも書き込めます。
連枝の動作画面
動作確認(シミュレーション)画面
- 回路の動作を画面上ですぐシミュレートできます。
- 画面上の接点をクリックするとリレー接点が開閉し、出力が変化します。
- 電線の導通部分は黄色、非導通部分は灰色に変化して表示されます。
- ブレークをかけたり、タイマetcの凍結ができます。
連枝の多重画面
I/O接点やリレー接点を抽出して表示します。
PIC画面
- 多重画面にして、回路のどこからでも操作できます。
- PIC対応のピン動作をすぐ見ることができます。
ボード画面
- 実際の基板にした場合の、動作の様子を見ることができます。
連枝のデバッグ画面
デバッグ画面
- デバッグにはデバッガが必要です(動作画面やその多重画面までは[本体]のみでOKです)。
- RS232C通信により、接点やタイマ、カウンタ、データ等のモニターができます。
連枝のニーモニック画面
ニーモニックの画面
連枝のタッチパネル画面
タッチパネル画面
- タッチパネル画面をパソコン上に構成し、マイコン基板(PIC)と通信し、動作させることができます。
- その様子を、上記デバッグ画面との多重画面で、モニターすることができます。
- GT01等市販のタッチパネル(MEWTOCOL仕様)と、「連枝」によってフプログラムされたマイコン基板(PIC)と接続できます。
「連枝」はリレー回路(ラダー図)をL言語と呼んで、アセンブル言語(機械語)へのコンパイル可能な、
CやBASIC等と同等な高級言語として扱っています。
このアイデアと技術は1995年発売のMS/DOS版以来既に多くの方々に支持されています。
*平成12年4月14日 ワンチップマイコンのラダー言語によるプログラム作成システム特許第3054726号で特許を取得しています。
◎スタンダード(S)版とプロフェッショナル(P)版
スタンダード版は以下の基本命令のみ扱えます。
LD、LDI、AND、ANI、OR、ORI、
PLS、PLF、SET、RST、TIM,CNT、SFT
プロフェッショナル版は基本命令の他、多くの応用命令が扱えます。
補助リレーはMリレーの他に、電源断後もオン/オフをキープするLリレーがあります。
(Lリレーについては、マイコンにより非対応もございます。)
プロフェッショナル版でのみ、Lリレーを扱うことができます。
プロフェッショナル版では、16ビットデータをキープするDメモリーを指定することもできます。
プロフェッショナル版はPIC16F877、PIC18F452でI/Oピン数の拡張が行えます。
スタンダード版は単体のみでI/O数はその単体CPUの範囲内になります。
MCP23008、MCP23017を使用した拡張方法によります(スタンダード版は単体のみで
I/O数はその単体CPUの範囲内になります)。
スタンダード版は個別CPUに対し、ディフォルトの発振周波数のみでしか使用できませんが、
プロフェッショナル版では複数の発振周波数が選択できます。
プロフェッショナル版ではシリアル通信、I2C通信、CAN通信など各種通信をサポートしていて
任意のCPU間で各種データを通信できます。
また、タッチパネル用変換LBを使用すれば、タッチパネルとの通信や、パソコンとの通信が可能です。
パソコンの画面でタッチパネル画面を構成でき、それによって「連枝」でサポートするマイコンと通信し
機械コントロールができます。また同時にデバッグ画面との多重画面で、接点の状態をリアルタイムでモニターすることができます。